5曲目〜「神はわがやぐら」BWV80 、BWV720
- ensemblephilia
- 11月14日
- 読了時間: 2分
コンサートの曲目について思いつくままに・・・5曲目!
カンタータ第80番 BWV80よりコラール「神はわがやぐら」
神はわがやぐら BWV720
BWV720はマルチン・ルター作詞作曲による有名なコラール
「神はわがやぐら」を題材に書かれた曲です。
ルターが宗教改革運動に身を投ずることになると、
多くの賛同者と反対者が現われました。
反対する人々の中にはルターのいのちを奪おうとする人々まで現れ、
それに対してルターを守るためにいのちをかけて戦う人々も出てきました。
その中にはルターを誘拐したように見せかけ、
自分の城(やぐら)の中に長期間かくまった人までいたそうです。
この曲では16分音符の動きがとても特徴的で、
私はそれを演奏しながら、ルターに反対する人々や賛同して
ルターを守ろうと尽力する人々の様々な行動を思い起こします。
どちらの側の人々も、自分の力をつくして目的達成のために全力で
動き回ったに違いありません。
そこには悲しみや苦しみ、希望や喜び、様々あったことでしょう。
そんな人々の姿が16分音符の動きに象徴されているように感じます。
そしてこれらの16分音符の流れは何度も突然オクターブ下降の
8分音符で断ち切られます。
それは人間のわざが何かの大きな力によって強制終了されるかの様です。
しかし、この短い曲の最後に現れ16秒ほども続くオルゲルプンクト
(保続低音)のDの音を聴くとき、神が、神だけが真の意味での自分のやぐら、
自分の守りのとりでであると歌ったルターの信仰告白をそこに見ます。
なぜなら、Dの音は神(DEUS)を表わす音に違いないからです。
BWV80の終曲コラール「神はわがやぐら」を最初に演奏し、
続いてBWV720番を演奏します。
神はわがやぐら 讃美歌267番
1
神はわがやぐら わが強き盾
苦しめる時の 近き助けぞ
おのが力 おのが知恵を 頼みとせる
陰府の長も など恐るべき
2
いかに強くとも いかでか頼まん
やがては朽つべき 人の力を
われと共に 戦い給(たも)う イエス君こそ
万軍の主なる 天つ大神
3
悪魔 世に満ちて よしおどすとも
神の真理こそ わが内にあれ
陰府の長よ 吠え猛りて 迫り来とも
主の裁きは 汝が上にあり
4
暗きの力の よし防ぐとも
主の御言葉こそ 進みに進め
わが命も わが宝も 取らば取りね
神の国は なおわれにあり
yam
アンサンブルフィリア マリンバコンサートJ.S.Bach
2025.11.22(土)14:30〜
青山音楽記念館バロックザール











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