「マリンバでバッハ？ダイジョウブ？あわないんじゃないの？」

多くの方からそんな疑問の声を聞いたものです。

しかし、私たちにはそんなことは考える余地もありませんでした。

不思議なそれぞれの経緯で、気がついたらマリンバ奏者、

打楽器奏者になっていた私たちにとって、バッハを演奏したいとなれば、

マリンバという楽器はほとんど唯一の選択肢だったのです。

バッハという偉大な作曲家とその作品が存在することを知り、

それを何とかして自分で演奏してみたくなり、

いつかそれが夢となって・・・。

​

そんな私たちの目の前にマリンバという楽器がありました。

バッハの時代には存在すらしていなかった楽器ではありますが、

私たちにとっては唯一使用可能な楽器として。

いざ始めて見ると、これは大変に労大きものであると同時に、

想像を超えたエキサイティングな経験となりました。

マリンバだからこその利点とともに、

マリンバであるがゆえの限界にも感じつつ、

マレットを変え、タッチを変え、音域を動かし、

あらゆる手を尽くしてバッハの世界に迫る、

そんな楽しい日々を過ごすことができたことを神とバッハ、

​そしてマリンバという楽器に感謝しています。

​