3曲目〜リュート組曲 BWV997
- ensemblephilia
- 11月14日
- 読了時間: 2分
コンサートの曲について思いつくままに・・・・・3曲目 !
リュート組曲第2番 ハ短調 BWV997

これもすばらしい曲です。
ほぼ50年近く前のこと、ナルシソ・イエペスが弾くこの曲のレコードを聴き、
一瞬で虜にされました。
何度も耳を傾けているうちに、これマリンバの二重奏で弾けるんじゃないかな?
と思って、誰か一緒に弾いてくれないかなあと思うようになり、
その後1999年になってアンサンブルフィリアを始めて、
ようやく夢がかなって演奏することができました。
それからもう25年が経ちますが、今も夢中になっている曲です。
第一楽章 前奏曲の冒頭、
バスパートはC B As G F Esと下降していきますが、
それはあたかも円熟すればするほど神の前にへりくだっていく
バッハの信仰の生涯を表わしているかのようですし、
上声部はC D Es G H Cと昇る上行音型が三度繰り返され、
生涯を通じて彼が日々絶えることなくささげ続けた祈りを思わせます。
第二楽章はフーガ。この楽章でも半音階の上行音型や、
Es B F C Gとジグザクに昇るモチーフが立ち昇る祈りを思わせます。
バッハはきっと祈りの人だったんだろうなあと弾くたびに思います。
第三楽章 サラバンドは深い歌です。
悲しみと光に満ちた、そして慈愛さえ感じさせる不思議な歌です。
聖書にイエスが「悲しみの人で、病を知っていた」と記されていますが、
バッハもきっとそうだったんだなあと思います。彼の人生には栄光の光と、
悲しみと苦しみ、涙が同居していたに違いありません。
第四楽章 ジーグ(ドゥーブル付き)、
舞曲ですが、全然楽しそうじゃない踊りの曲です。
しかし、本当に美しい。特にドゥーブルが始まると本当に本当に。
全編にわたってどこまでも美しく、悲しみと喜び、光と闇、嘆きと
讃美が同居する不思議な曲です。
yam
アンサンブルフィリア マリンバコンサートJ.S.Bach
2025.11.22(土)14:30〜
青山音楽記念館バロックザール











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